告白／湊かなえ

【書籍紹介】
愛美は事故で死んだのではありません。このクラスの生徒に殺されたのです。第29回小説推理新人賞受賞。「本屋大賞2009」受賞作品。

我が子を校内で亡くした女性教師が、終業式のHRで犯人である少年を指し示す。ひとつの事件をモノローグ形式で「級友」「犯人」「犯人の家族」から、それぞれ語らせ真相に迫る。選考委員全員を唸らせた新人離れした圧倒的な筆力と、伏線が鏤められた緻密な構成力は、デビュー作とは思えぬ完成度である。

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なんつーか、救いようのないストーリーだな、これは。
一筋の光明も見出せないというか。
しかも、最後まで。

「さて、登場人物の誰が一番ムカつきますか？」
読後、みんなにそんな問いかけをしたくなるぐらい、出てくる人々の嫌な部分ばかり。
ある意味、人間の嫌らしさのオンパレード。

確かに最後まで一気読みできる本なんだけど。
これが、2009年本屋大賞か？
これが、全国の書店員がいちばん売りたい本、１位か？
読書家ではないので、あまり比較はできないが、なんかちょっと虚しさが・・・。

リオ 警視庁強行犯係・樋口顕／今野敏著

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警視庁捜査一課強行班の樋口顕警部補は東京・荻窪で起きたデートクラブの支配人の刺殺事件を追っていた。目撃者によると、事件後、現場から逃走する少女の姿があったという。捜査本部はその少女「リオ」に容疑を深めるが、樋口は直感から潔白を信じる。だが、「リオ」の周囲で第二の殺人が…。刑事たちの奮闘をリアルに描いた長編本格警察小説。
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推理小説としては、少々物足りないけど、楽しめたかな。

何かにつけて、全共闘世代だの団塊世代だのと、人の価値観を世代でひとまとめにしているのが、ちょっとくどい。というか、嫌だった。

最近の子供は・・・という言葉は昔からよく言われるが
何も突然変異でそんな子供が湧いてくるわけでもなく
そこには親がいて、またその親がいる。
親の責任は大。
そのあたりは納得。

リピート／乾くるみ

数年前に買ったものの、読まずに置かれていた本を読了。

なんていうかな、うまく話はできているが、ミステリーものとしては少々驚きに欠けるといった感じ。
結構な長編なんだけど、全体的に文章がまどろっこしいので、読みづらい。
特に前半、リピートのシステムを説明するところなんて、くどいなーと思ってしまった。
一文一文がやたら長いせいからかもしれないけど。

初めに戻るが、この本を買った理由。
それは、この本の著者である乾くるみの「イニシエーション・ラブ」にハマったから。
たわいないラブストーリーかと思って読み終えた後に感じた、今までになかったあの「やられた感」。
大どんでん返しモノが好きな俺の好物だった。
１回目読んだときと２回目とでは、印象が180度変わる。
こういうミステリー本もあるんだなぁと驚いた。

それを期待しての「リピート」だったので、比較してちょっと弱かったな。
また最後に、なんか驚かしてくれるんだろ？って思っているうちに読み終えてしまった・・・。
「イニシエーション・ラブ」の方は、おすすめです。

パラレルワールド・ラブストーリー／東野圭吾

人気の東野圭吾作品、初読了。

話の時系列が複雑なので、頭の中を整理して読まないと混乱してしまう。
記憶改編がこの話の大きなテーマ。
でも、登場人物はそのままに、それを抜きにしたラブストーリーでも俺的には十分。

記憶改編できたらいいのになって思うこと、誰でも１つや２つあるよな。
実際できたら怖いことだけど。

単身花日

久々に一気読みできた良い漫画。

絵も好みだったし、やっぱり俺はこういうノスタルジック系の話に弱いようだ。

なんとなく男としては憧れてしまうシチュエーションだったけど、主人公たちの年齢設定が37歳というのは、ちょっと違和感を感じる。
もうちょっと若い感じかな。
30ちょっと過ぎぐらいが妥当か。
結婚10年たった夫婦であのイチャイチャぶりは、ちょっとないんじゃないか。

しかし、最後の結末は、急にサスペンスものになってしまったな。
ああいう結末なら、旦那にそっくりだという初恋相手の桜木に会って心が癒されるというのは、しっくりこなかった。
逆に思い出して、いたたまれなくなってしまうような・・・。

この漫画。まだドラマ化されていないよな？
いずれなりそうな気がする。